序文
2009年8月31日 22:18
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【家庭】
落ち着かない。
昨晩母方の祖父が亡くなった。
しかし、私は祖父を知らない。
母方の実家は疎遠だ。厳密な意味を知らないが絶縁なのかもしれない。
徳島にある母の実家を最後に訪ねたのは、私がものごころつかないころだ。弟は行ったこともない。
昔、毎年ある時期に届いていたすだち(徳島名産)がはたと届かなくなった。おそらくここが縁の切れ目だったのだろうと今では理解している。
私は小学生のころ、漬け物が好きではなかったが、白菜の浅漬けにすだち醤油をつけたものは食べることができた。だから覚えている。
母の母、私の祖母は厳しい方らしい。母が子どものころの話を聞くとわかる。
幼い私が、子どもらしい行動をしたり、無知から無礼な振る舞いをしたときは母が叱られたそうだ。
いつのことかよくわからない記憶がある。
幼い私は広い綺麗な部屋で、幼児用のレゴブロックで遊んでいた。
年配の男性が床に寝そべっており、その頭を跨いだ。頭のそばを通った程度かもしれない。
ともかく、それから母に、人の頭に足を向けてはいけないと教わった。
もしかするとそこは母の実家で、私は祖父を知っているのかもしれない。
頭を跨いだ記憶しかないのはあんまりかもしれないが。
葬式なんて、小1以来だ。畳に正座し......私は足を崩していて、お坊さんの眠たい声を聞いた。数珠の造形が自分には珍しく、触るのがうれしかった覚えもある。
他は、御焼香と言うのだったか。前の人のまねをして、灰をひとつまみとり、額によせ、灰を戻した。そんな記憶が2回。これは告別式というものなのだろうか。社会人にもなって、その程度の知識しかない。
今回のことを備忘録を兼ね、ここに記していこうと思う。