弟の文化祭
高校生の弟の文化祭に行ってきました。
家族みんなで。
父母は、屋台食べ歩きとかしないし(嫌いなわけではないだろうけど)そもそも文化祭とか行っても今までちょっといただけで帰ってきていた。
舞台に出ていた私はともかく、特にそういうことをしていない弟の文化祭をそろって見に行く意味がよくわからなかった。
(私は文化祭っていう場が好きだからいいんだけど)
でも今日、ちょっとわかったかもしれない。
弟のクラスで、塩焼きそばの屋台を出していた。
私は文化祭で食べるの好きなので、もちろん食べに行った。
「特にシフトとかない」と言っていた弟はテントの中にいて、誰かと話していた。
テントのそばで焼きそばを食べていたら、テントから出てきてくれた。
シフトとかないけれど、いたらしい。
焼きそばを食べながら話していたら、女の子が弟に話しかけにきた。
「センパイ、ポテト買ってください、ポテト♪」
「センパイ」と呼ばれる弟を見るのはもちろん初めてだ。
パソコン部の後輩らしい。
校舎内を見て回っていたら、喫茶店の中に入っていく弟を見かけた。
本格的なコーヒーを飲ませる喫茶店とのことで、いいにおいがする。
雰囲気重視の店で、教室の中を暗く保つためにドアが閉め切られている。
中にプラネタリウムが置いてあるそうだ。
客の出入り時にしか、中は伺えない。
ドアが開けられた隙に中を覗くと、弟は扇風機を調整か何かしているようだった。
この喫茶店の母団体はよくわからない。
あと、パソコンルームの中で人と話している弟もみかけた。
家に帰ってきた弟に聞いた。
塩焼きそばは昼過ぎに売り切れたこと。
喫茶店は有志でやっていたこと。
弟もそのメンバーであること。
扇風機の首が回らないというからみていたこと。
女子に「センパイ」と呼ばれる弟を見た。
何がなくともクラスに参加する弟を見た。
「有志」にわざわざ参加する弟を知った。
扇風機を一人でみる弟を知った。
家で弟を見るだけでは知ることができなかった。